「日本酒がうまい!」推進委員会

キャンプの楽しみは
「料理・お酒、語らい」。
たけだバーベキュー直伝!
“日本酒×絶品キャンプ飯”の
旨さに酔いしれる

日本酒といえば、酒の肴をおつまみにしっぽりと呑むものといったイメージをもっている人も多いのでは?しかし、今やその考えは古いというもの。熱燗や冷やなど温度によって楽しみ方が多彩なのはもちろんのこと、季節や食べ合わせ、さまざまな飲み方で味が変わる、どんな料理やシーンにも寄り添ってくれる懐の深いお酒なんです!

そんな日本酒の実力を紹介すべく、今回、「日本酒とキャンプ飯」のコラボ企画に手を挙げてくれたのが、BBQ芸人のたけだバーベキューさん。キャンプブームの昨今、今やテレビに動画に引っ張りだこな彼が、キャンプ場での日本酒の楽しみ方とそれに合う絶品キャンプ飯を大公開!

【松竹梅白壁蔵 澪】
“パリパリ&しゅわしゅわ”がヤミツキ!
乾杯にふさわしい日本酒と前菜

日本酒×キャンプ飯の1品目は、「松竹梅白壁蔵 澪(みお)」×「パリパリピーマンと塩つくねの炭火焼き」。鶏ミンチにみじん切りにした鶏軟骨を合わせたお手製つくねを炭火で焼き、半分に割った生のピーマンにのせていただきます。

「炭火と鶏肉は相性がいいんです。鶏肉の余分な水分を絶妙な塩梅で奪いながら旨味を閉じ込めてくれるのが炭火焼き」とたけださん。

その言葉どおり、網の上でつくねを転がしながら、ゆっくりじっくりと火を通したつくねは、表面はカリッと、中はふわっとしていて、つなぎを施していないのに程よいジューシーさ。焼き上がりは完璧です!

さっそく実食タイム。完成したつくねをピーマンにのせたら、大きく口を開けてがぶりと食らい付くのがコツ!ピーマンの特有の苦みは、炭火焼きの香ばしさとつくねの旨味からどこかへ消えてしまったかのよう。旨味と苦味の絶妙なハーモニーは、まさにクセになる味わいです。

こちらに合わせる日本酒は、フルーティで甘酸っぱい味わいが特徴のスパークリング清酒「松竹梅白壁蔵 澪」。爽やかな喉越しが飲みやすいと女性からも好評の逸品。
「『澪』のほのかな甘さと爽快感は、前菜のような重すぎないさっぱりとした料理と合うだろうと思い、鶏肉と生野菜を合わせてみました」とたけださん。
確かに、軟骨のコリコリ加減とパリパリとした生ピーマンの歯ごたえに、冷やした『澪』のしゅわしゅわ感がベストマッチ。

また、「このグラスがいいですよね~!」とたけださんが絶賛したのは、「澪」を注いだクリアなグラス。最近では、割れにくい素材を使いながらも、ガラスのような透明感を実現したプラスチック製のグラスが手に入るようになりました。

「アウトドアでも、料理やお酒を引き立てるアイテムを用意するのが大事」とのたけださんのアドバイスどおり、飲み物の色や様子が見えるだけで気分がアガルというもの。緑の木々の間から射し込む木漏れ日を背景に、グラスの泡立ちを眺めながら味わう一杯…。
「グラス越し、泡越しの青空、めっちゃいいですよ~」と、たけださんのテンションもアップしてきた様子。本企画のスタートにふさわしいコラボレーションとなりました。

【白鶴 香るうまくち原酒】
冬キャンプにおすすめ!鍋×日本酒で体の芯から温まる

続いて、2品目に紹介するのは、「白鶴 香るうまくち原酒」×「はまちしゃぶしゃぶ」の組み合わせ。シングルバーナーがあればキャンプ場でも手軽にできる鍋料理は、寒い季節にはもってこいのメニューです。

「白鶴 香るうまくち原酒」のおすすめの飲み方が“ぬる燗”と知り、さっそくお気に入りの酒器に移して温め始めたたけださん。温まるのを待っている間に、鍋を仕込んでいきます。とはいえ、しゃぶしゃぶなので、準備は簡単。ソロにぴったりなミニサイズの鍋に水を張り、昆布で出汁をとります。あとは水菜や長ネギなどお好みの野菜をカットして投入するだけ。

程よく「白鶴」が温まってきたところで、いよいよ、しゃぶしゃぶスタート!薄く切ったはまちを湯気のたつ昆布出汁にさっとくぐらせれば、瞬く間に色が変わって食べごろに。野菜と共にポン酢にひたし口へ運んだたけださんですが、はまちを食べ終わらぬうちに、おちょこへ注いだ「白鶴」をくいっと!そして発した第一声は…「旨すぎますっ!!!」

「白鶴 香るうまくち原酒」は、白鶴オリジナル酵母で仕込んだしぼりたての原酒を、昭和レトロなデザインで楽しむ缶入り日本酒。日本酒の劣化原因となる紫外線を遮断するアルミ缶を採用していて、開栓すると同時にフレッシュな風味をダイレクトに感じることができます。
「とっても飲みやすい!脂ののった魚料理とはぴったりの味わい」とたけださんも太鼓判。

実は、撮影をしながら「白鶴」を温めていたので、ぬる燗でいただくところ、ちょっと温めすぎてしまったたけださんでしたが、「熱すぎてもいいんですよ、結局。『うわ!あっつっ!!!』って言いながら飲むのがおもしろかったり、笑いが起きたりするんで。ただただ、焚き火の炎であっためたというだけでも旨いんですよ」と、キャンプならではの醍醐味を教えてくれました。

月を見上げながら、
その土地の空気を感じながら味わう日本酒の魅力

実は、家ではあまり日本酒を飲まないというたけださんですが、逆に「キャンプ場ではよく日本酒を飲む」のだそう。その理由を尋ねると…。

「キャンプ飯って魚系の料理も多くて、実は結構日本酒と合うんですよ。特にソロキャンの場合、料理も一人分でこぢんまりとしてて、日本酒とは合わせやすい。また、山形とか福島とか、地方へ行くと、そこでしか買えないその土地土地のお酒を楽しむようにしています。『今日この日本酒を買ったから、魚料理にしてみようか』と、お酒に合わせてキャンプ飯を考えたりもしますね」(たけださん)
確かに全国で日本酒の銘柄は1万以上ともいわれてるので、出かけた先での日本酒との出合いも一期一会に近いものがあります。

そこでたけださんに、日本全国どんな日本酒にも合いそうなキャンプ飯をリクエストしたところ、披露してくれたのが「鮎の炊き込みご飯」です。

研いだお米を水・調味料に漬けおき、焼き目を付けた鮎と千切り生姜と共にメスティンで炊き上げます。大葉をちらし、鮎の身をほぐしながらいただくと、生姜の効いた出汁で炊いたご飯に、鮎の香りがのって、箸が止まらないおいしさ。鮎と日本酒が最高の組み合わせなのはいうまでもありません。料亭の味に引けをとらない、こんなに上品な味わいの料理が、キャンプ場で簡単に楽しめるとは!

ポイントは、鮎を串に刺し、事前に炭火で焼き目を付けること。炭火の遠赤外線で鮎の旨味を閉じ込め、香ばしさをプラスする効果があります。
「つくねもそうですけど、こうやって串に刺して、裏返したり転がしたりしている時間が好きですね。ずっと転がしていたい、愛おしくなる…。これを肴にお酒が飲めちゃう(笑)」(たけださん)

つくねを手作りしたり、串を使って焼いてみたり、お酒を好みの温度に温めたり…、よりおいしく、より楽しく、手間と時間をかけているひと時をも楽しむ心の余裕が、キャンプを心底楽しむ秘訣なのかもしれません。

取材・文=諫山力(knot)
撮影=東野正吾(PHOTOLAND107)